防災図書室

最近発刊されたなかで、防災士に有益と判断される書籍をご紹介いたします。

実験で学ぶ 土砂災害

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編者:土木学会地盤工学委員会斜面工学研究小委員会
発行:公益社団法人土木学会
発売:丸善出版株式会社
本体1,700円+税

 この本は、主として小中学校向けに作成されているが、地すべり、土石流および斜面崩壊(山崩れ)などについて平易に解説されており、自分が住む地域の危険(土砂災害のリスク)を事前に知り、地域の防災活動に生かすためにも有効な書籍である。


被災ママ812人が作った『子連れ防災手帖』

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編者:つながる.com
KADOKAWA/メディアファクトリー
発行:株式会社KADOKAWA
本体1,000円+税

震災翌日、多くの子どもがけいれんで倒れた!?
家族の心がバラバラになり、離婚の危機!?
避難バッグ、重すぎてママには運べない!?
家族集合場所を決めていたから助かった!?

 想定外では済まされない。子どもを守るために本当に必要なこととは?812人の被災ママの体験談をもとに、対策をまとめた、子連れ防災本の決定版! NPO法人ママプラグが震災後に運営していた「つながる.com」ワークショップで聞いた東日本大震災の被災ママの声やアンケートなどをもとに体験談を編集。
 そこから、子どもを守る防災術を、専門家らの意見をもとにまとめ、仙台在住ママイラストレーターが自身や被災者の体験をイラストで表現。子どもを持つすべての人に読んでほしい1冊。


『南海トラフ地震』

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山岡耕春著
岩波新書
発行:岩波書店
本体780円+税

 宿命の巨大地震 ーー 刻一刻と近づく、 その日 ーー 何が起きるのか。どう備えるか。

 南海トラフ地震。それは、日本列島の宿命ともいえる地震だ。マグニチュード8~9クラス。今後30年以内の発生確率が約70パーセント。日本の経済と社会の中枢を直撃するこの巨大地震は、ひとたび起これば未曽有の大災害をもたらす可能性がある。いつ来るのか。何が起きるのか。どう備えるのか。第一人者が語る。

 『南海トラフ地震は、必ず起こる。日本列島に住み、生きていくかぎりは避けられない、いわば「宿命の巨大地震」である。実際に地震が起きてしまう前に、この巨大地震の全貌について、基本的な意識を持ってもらおうと執筆した。いざ地震に遭った時に後悔しないために、本書を是非読んでおいてほしい。』


『日本水没』

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河田惠昭著
朝日新書
発行:朝日新聞出版
本体820円+税

 防災士会、防災士が日頃からご指導いただいている河田教授の渾身の最新著書であり、まえがきには、「本書では、地球温暖化に伴って非常に懸念が高まる都市の水害や水没の危険性の増大傾向を明らかにするとともに、首都圏で起こる高潮や洪水による氾濫災害が、国難級の災害となり、わが国が衰亡する原因になる可能性があることを示して、縮災を実現するための新たな提案をしたい」と記してある。
 主たるテーマは水害、とくに超大型水害であるが、全編を貫くのは、「筆者は国難研究を10年近く継続してきた結果、ここで取り上げた具体的な巨大災害が起これば、日本は沈没するという結論にいたった」という河田教授の強烈な危機感だ。
 河田教授は、「都市防災」、「減災」という概念・考え方を提唱しわが国に定着させたが、本書では新たに「縮災(Disater Resilience)/被害が起こることを前提にして、回復をできるだけ早くすること」の考え方と「防災省」の創設を提言している。
 災害教訓や最新の知見も満載であり、会員の必読書としてお奨めしたい。


『タイムライン・日本の防災対策が変わる』

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松尾一郎・CeMIタイムライン研究会編著
発行:日刊建設工業新聞社
発売:廣済堂出版
本体1,200円+税

 突発的に発生する地震災害と異なり、台風・洪水・気象災害はある程度の時間 経過のなかで事前に備えていくことが可能となります。そこで近年注目されるのが国交省などが力を入れているタイムラインの考え方です。本書は、タイムライン防災の先駆者である松尾一郎氏がこれを読めばタイムラインが「分かる、出来る、作れる」ことをめざして執筆した本邦初の解説書です。
 最近、地方自治体等からタイムラインに関する問合せや、タイムライン防災についての相談が急増しており、気象災害の防止のため、各支部に一読をおすすめする書です。


『やるっきゃない! 俺たち県庁防災対策部』

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前三重県防災対策部長 稲垣司著
発行:(株)マーブルブックス
発売:(株)メディアパル
本体1,400円+税

 平成28年3月まで三重県防災対策部に在籍し東日本大震災への被災地支援、紀伊半島大水害への対応、伊勢志摩サミットの防災・危機対策にあたった稲垣氏が、その経験と思いを赤裸々に書き記したもの。行政と住民がそれぞれの立場で防災減災に取り組むために非常に参考となります。


『地震と噴火の日本史』

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伊藤和明
岩波新書
発行:岩波書店
本体700円+税

 防災士会、防災士が日頃からご指導いただいている伊藤和明先生のロングセラーを続ける代表作。
 地球上の陸地の0.25%に過ぎない日本列島から、実は地球全体の10%に上るエネルギーが吐き出されている。日本書紀の最古の大地震記録から中世の史料に見る各地の震災。江戸時代の富士山・浅間山などの大噴火、「1つ前の関東大震災」といわれる元禄大地震や安政大地震、三陸大津波…。親しく史料を読みつつ、来るべき大災害に備える。