2022/07/04
那珂川南中学校地域貢献活動授業(2日目)
天野 時生 (福岡県防災士)
2022年6月27日(月)、前回6月13日(月)に続いて那珂川南中学校の地域貢献活動授業に講師として参加し、「命を守る防災」~自主防災会の取り組み~というテーマで3回シリーズの2日目の防災講話をさせていただきました。
前回は小雨が降る中でしたが、この日は30度を超える真夏日の中、会場の南地区公民館に自転車等で中学3年の生徒たちは元気に集まってきました。
前回のおさらいの後、この日のメインテーマ「早期避難」に入る前に、那珂川市内の地質、地形等を那珂川市地域防災計画から説明。自分たちの住んでいる町の地質は基盤が花崗岩類で経年しマサ土化しており、壊れやすい上、阿蘇カルデラ大噴火の火砕流堆積物と砂礫台地から構成されていると話すと一様に驚いたような顔をしていました。その後、避難とは何か、命を守るために早期避難することの重要性を話しました。そして、前回、生徒に自分の家、周囲のリスク検証を考えてくるよう要請していたものを一人ずつ発表してもらい、皆で検証しました。
ハザードマップを見ながら、また、私が生徒らの家の周辺を事前に調査したものと照らし合わせて意見を求めますと「土砂崩れがある」「山が危ない」「3メートルの浸水です」等と生徒なりのリスクを聞くことができました。最後に災害の前兆現象を説明し、早く避難すること、その際は近所に声かけ、複数人で避難し、緊急持ち出し品と動きやすい服装で安全に行動することを確認しました。生徒たちは自分の町が自然災害リスクに多く該当していることに多少の戸惑いがあったようですが、命を守るために具体的に考えることができたようです。印象的だったのは、顧問の教職員の方が「こんなに生徒たちの家にリスクがあるとは思わなかった」と改めて考えさせられたことを授業後に言われていたことです。前日の26日には市の防災訓練も行われ、その状況と成竹区自主防災会の避難訓練も説明し、自主防災会が皆を守っているとメッセージを再度伝えました。前回同様、命を守るために何をすべきか考えるとても貴重な時間を過ごすことができました。この授業は3回シリーズで行われ、次回最終日は「絆の構築」を予定しています。
今後も「命を守る」防災活動に取り組んでいきます。
〇出席者16人 (中学3年生11人 教員1人 区長3人 警察官1人)