2024/11/14
長崎県佐世保市「九州市長会防災部会による即応支援訓練」参加報告 11/13
報告者:直木 隆一郎 渋谷 香奈
今回で2回目の実施となる『令和6年度「九州市長会防災部会における即応支援訓練」』が11月13日(水曜日)陸上自衛隊目達原駐屯地(佐賀県神崎郡)、陸上自衛隊相浦駐屯地(長崎県佐世保市)・佐世保市体育文化館(長崎県佐世保市)で実施されました。
訓練は、長崎県佐世保市で震度6強、周辺市町で震度6弱等の地震を想定し、防災部会構成市11市と「災害等対応における相互協力協定」を締結した陸上自衛隊西部方面隊が参加。
災害時に九州各市が一体となって対応するため、九州市長会が策定した相互支援プランの実効性の向上などを目的に訓練が計画されました。
今回はじめて訓練実施場所となった佐世保市体育文化館では、陸上自衛隊のヘリで輸送されたのち、陸路搬送された支援物資の受け入れを行いました。他市町からの派遣された支援人員は、避難所開設・運営を受援市である佐世保市より依頼される設定です。
今回の参加者は、各市町で防災部局に所属していることもあり、パーテーションテントや簡易ベッドの組み立てなど避難所運営に直接携わる機会が少ないことから、プレイヤーになることで気づくことも多かったようです。
また避難者役として参加していた地域住民の感想を伺い、避難所運営は行政の役割だと考えていること、住民主体で運営していく意識の低さも痛感しました。
今回の訓練に防災士の立場でオブザーバー参加したことで、行政と住民の間に立って連携や調整をしていく人や仕組みの必要性をあらためて感じました。
またその人や仕組みを私たち防災士が担うためには、行政や地域との信頼関係を日頃から築き、防災士としてのスキル向上に努めることも不可欠です。
九州市長会では、災害発生直後の一番混乱する時期こそ、迅速そして的確な支援が求められることをこれまでの災害の経験を活かしたプランを策定し、適時見直しています。実働訓練を実施しながら、支援側も受援側も課題を見つけ、さらにブラッシュアップしようとする柔軟な組織体制には多くの学びがありました。
実働訓練を時には客観的に見ることで、防災士としての在り方も考えることができた貴重な経験でした。
■九州市長会防災部会事務局(福岡市市民局防災企画課)プレスリリース
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/127477/1/kyushushityokaikunren20241113.pdf?20241106151403
■全国市長会 公式サイト
https://www.mayors.or.jp